天才の中の天才と呼ばれるドストエフスキーの代表作「カラマーゾフの兄弟」
「世界にはカラマーゾフの兄弟を読んだかそうでないかの2種類の人間しかいない」
あの村上春樹さんにそう言わしめる世界的な名著です。
しかし!
話が想像の何倍も複雑で挫折する人が後を絶ちません
僕も原卓也さんの訳で挫折しました…
ただ亀山版のカラマーゾフはそんな僕でも読み切ることができました!!!
これから読みたい人も今まで挫折した人も諦めずにこの亀山版で最高峰の小説を読み切ってほしいと思います!

東野圭吾の長編が読めるなら大丈夫

亀山版は今僕たちが使っている言葉で訳されているので難しい言葉があまりありません
とはいえ400~600ページある本が5巻あります
なので個人的には東野圭吾くらいの本を年何冊か読んでいる人なら読み切れると思います。
読書が好きな方はぜひ一度トライしてください!
エピローグまであきらめない!

しかし、読めるとは言っても話の内容的に難しい部分が出てくるのも事実です。
ただ、その難しい哲学的な部分、宗教的な部分を除いても小説としては面白いです。
特に、最後の終わり方の部分です。
最後の晴れやかなシーンは長い小説を読んだことを後悔させません。
一連の出来事を終えての登場人物たちの心理的描写やアレクセイと子どもたちのフィナーレは一生記憶に残るような鮮烈な終わり方です。
難しくても意義のある本なのでエピローグまで諦めずに読んでください。
絶対読んでよかったと思えるでしょう。
絶対押さえておくべき登場人物

何十という登場人物が、あだ名付きで出てくるカラマーゾフの兄弟、
その整理だけで僕も挫折してしまいました。
そこで、一通り読み終えて大事になってくる人物だけ以下に紹介しますので参考にしてください(ネタバレはありません)
- アレクセイ・カラマーゾフ(アリョーシャ)→主人公。カラマーゾフ家の三男で純真。修道院にいる
- フョードル・カラマーゾフ→カラマーゾフ兄弟の父。無類の悪党で女好きの地主
- ドミートリイ・カラマーゾフ(ミーチャ)→カラマーゾフ家の長男。ストレートな性格
- イワン・カラマーゾフ→カラマーゾフ家の次男。インテリの無神論者
- ゾシマ長老→アレクセイがいる修道院の長老。人々から異常な尊敬を集める
- グリゴーリイ→カラマーゾフ家の召使。妻とマルファともにフョードルと同居
- スメルジャコフ→カラマーゾフ家の下男。イワンを尊敬
- カテリーナ・イワノーヴナ(カーチャ)→知的な美人。ドミートリイの婚約者
- アグラフェーナ(グルーシェニカ)→スタイル抜群の美人。フョードルとドミートリイを虜にする
- イリューシャ→町の少年。いじめられている
- コーリャ・クラソートキン→町の少年。仲間とイリューシャをいじめる

逆に言うと最低でもこれだけは押さえないといけないということですが、
その他の脇役を含めるととんでもない数の人が出てくるので(体感100人くらい)、
あえてこの11人だけ覚えておけばいいと言っておきます。
一度は読んでおきたいすごい本

カラマーゾフの兄弟はすごく多面的で話のドラマ性が高いところがすごいとされています。
哲学的で宗教的でもあり、人間関係の描写も優れていればサスペンスの要素もある。
さらには恋愛小説でもあり、そのどれをとってもすごいというのが古今東西の作家の評価です。
実は「カラマーゾフの兄弟」は2部作なのですが、ドストエフスキーは1作目を書いた後に亡くなりました。
1作目はカラマーゾフ家に起こった事件のことを描き、2作目は13年後のアレクセイを描くという構成だったそうです
しかし、1作目だけの評価で「人類文学の最高傑作」と呼ばれるのですからその偉大さがわかりますね。
それくらいすごい本だとわかると読むことに意義があることが分かりますよね??
まとめ.かみ砕いた訳でも読むことが一番大切

色々な翻訳者によって出版されているカラマーゾフの兄弟ですが、翻訳者との相性が一番大切です。
亀山版は少しかみ砕いたカラマーゾフですが、まずは読むことが最優先です。
一通り読むことが成功体験になって次の読書に繋がりますから。
その点を忘れずに読んでいただけると嬉しいです。
僕は明治大学の斎藤孝教授が好きなのですが、
斎藤先生が勧められているという理由で読んでみました。
斎藤先生が勧められていた原卓也さんの訳では読めませんでしたが、いかんせん読めたことでドストエフスキーのほかの本も読もうと思えています。
というような訳で、過去に挫折した人も自信をもって最後まで読んでほしいと思います!
以上、最後まで読んで下さってありがとうございました!!!!!
