こんにちは!!
日本時間10月17日の深夜にフランスフットボール紙「バロンドール」の表彰式が行われました。
今年のバロンドールを受賞したレアル・マドリー(フランス代表)カリム・ベンゼマとは一体どんな選手なのか徹底解説します。
一言でいうと「とても器用なプレーヤー」です。
プレーの幅が広く、得点だけではなくアシストもできます。
フィジカルも強くセットプレーではターゲットになる他、DFやGKとの競り合いで相手をすっ飛ばす(もちろんルールの範囲内ですよ!)こともできます。
テクニックもあるので、ボックス内でドリブルするところもよく見られますし、中盤に下りてきてビルドアップに参加することもあります。
クリスティアーノ・ロナウドがいた時代には「縁の下の力持ち」として、彼が得点を増やせるように黒子の役割をしていましたが、ロナウドが退団してからは中心選手としてゴールを量産してきました。
長い間、「名前は知ってるけど、そんなに上手いの?」と世間から注目を浴びることが少なかったベンゼマ。
21-22シーズンは大活躍であらゆるタイトルを総ナメにして遂にバロンドールを受賞しました。
では、具体的にすごいところを解説していきます!
文句なしのバロンドール受賞
昨シーズン、所属するレアル・マドリーやフランス代表においてはあらゆるタイトルを獲得しました。
出場した55試合で50ゴール16アシスト。
これだけの大活躍。文句のつけようがありません。
レアル・マドリーでのタイトル ・UEFAチャンピオンズリーグ(CL) 優勝 ・ラ・リーガ 優勝 ・スパニッシュ・スーパーカップ 優勝 フランス代表でのタイトル ・UEFAネーションズ・リーグ 優勝 個人表彰 ・UEFAチャンピオンズリーグ 得点王 ・UEFAチャンピオンズリーグ MVP ・ラ・リーガ 得点王 ・ラ・リーガ MVP ・スパニッシュ・スーパーカップ 得点王 ・UEFA最優秀選手 ・フランス国内最優秀選手
特にCLではベスト16で一昨季準優勝のPSG、ベスト8で前回王者のチェルシー、準決勝で前回準優勝のマンチェスターシティ、決勝でシティの最大のライバルであるリバプールをなぎ倒し、文句なしの優勝でした。
そして、信じられない逆転劇の連続が続くこと!!
CLで得点王。リーガでも初の得点王を手にし、今年取れなきゃいつ取れるんだという活躍でした。
34歳302日でのバロンドール受賞。
これは歴代2位の年齢の高さです。
個人タイトルには恵まれなかったベンゼマですが、この年で遂に「世界一」のフットボーラーの称号を手にしました。
器用なプレースタイル

圧巻の得点力
まず触れるべきはやはり得点力の高さです。
ロナウドがマドリーを退団して以降、ゴール数はチーム内で他の追随を許しません。
力のあるロングシュートから、技ありのコントロールシュート、ゴールに叩き込むヘディングに、アクロバティックなボレーシュート。
多彩な得点パターンを持っていますが、とりわけクロスに合わせるのが非常に上手いです。
185㎝81㎏というFWとして際立った身体のサイズではありません。
それでもポジショニングが良いのでシュートを撃てる場所にいつもいます。
技術があるのでダイレクトでシュートも打つこともできますし、無理ならペナルティエリア内でも落ち着いて攻撃を組み立て直すことができます。
単純に合わせるだけの選手ではないので、パスを渡させるだけ相手にとっては相当な脅威となっているでしょう。
落ち着いたプレーメイク

最前列の選手ですがベンゼマはプレーメイクにも積極的に参加します。
これは身体が強く、確かな足元の技術があるからこそできる芸当だと思います。
どこでボールを貰ってもドリブルでゴールの方向に運ぶことができます。
時にはボランチの辺りまで下りて行ってパスを貰い、一枚剥がしてクロースやモドリッチと連携して崩しに行くシーンもありますね。
そして、有名なのが左サイドに流れてのプレーメイクですね!
大外で張って、中にカットインしてヴィニシウスやロナウドにパス。
お決まりのパターンだけど、止められないのがベンゼマやマドリーの選手の凄さです。
ベンゼマは自分でシュートを撃てますが周りも使える選手なので、ここでベンゼマにボールを渡すとディフェンスとしては何をされるか分かりません。
一見ベンゼマがフリーに見えても、ワンタッチのヒールパスで別の選手にボールを渡したりするプレーは感動すら覚えます。
中でどっしりと構えるベンゼマも魅力的ですが、プレーメイクのときに上手さが顕著に表れるので是非見てみてください。
研ぎ澄まされた守備

ベンゼマがDFやGKにプレスを掛けてボールをかっさらい無人のゴールに流し込む。
こんなシーン見たことないですか?
17-18シーズンのCL決勝のカリウスからボールを奪ってゴールを決めたシーンはあまりにも有名ですよね。
ですが、大柄な体格であるベンゼマは90分走り回る選手ではありません。
頑張り所をよく知っている選手なんです。
これは集中力の賜物です。
ピッチにいる間は相手の隙を常に狙っている。
そして、ここぞという瞬間が着た瞬間、一気に仕掛ける。
だからこそ、観客すら油断している隙にボールをかっさらうことができるんです。
ずるくはありません。
それだけ全身全霊でサッカーに取り組んでいるんです。
僕たちはベンゼマのような集中力を身に付けるべきですね(笑)。
意外な一面
真摯にサッカーに取り組んでいるベンゼマですが、自身の言動からフランス代表を追放されたことがあるのもまた事実…。
一般のサッカーファンはあまりいい印象を持っていないかもしれません。
ですが、彼には意外な一面もあります。
自分の小指よりもチームを優先
2019年1月のベティス戦、ベンゼマは接触プレーで小指を骨折してしまいます。
そのとき折れ方が悪かったらしく、治癒するには2か月の休養が必要な手術を受ける必要がありました。
しかし、そのシーズンはクラブ史上最高のゴールハンターであるロナウドが退団した直後のシーズンで監督が2度も変わるほどチームは苦戦。
責任を感じたベンゼマはチームのために手術を延期して復帰。
その後、無事手術を受けて成功したのですが、欠場を嫌がった彼は予定よりも早くチームに復帰。
そして不運にもまた小指を痛める事態となってしまい、彼の小指は不自然にくっついてしまいました。
バロンドールの受賞時の写真は、彼の右手小指が不自然に曲がっています。
その時期から右手に包帯を巻いて試合に出場するようになったベンゼマ。
今やトレードマークともなっている包帯ですが、その裏にはプレーにかける凄まじい意気込みがあったんですね。
ベンゼマのサプライヤーであるadidasは金色の包帯が巻かれた右手の写真と共に「Impossible is nothing/不可能なことは何もない」というメッセージを発してベンゼマのバロンドール受賞を称賛しました。
それだけの気持ちを込めて血の滲むような努力が「世界最高の称号」という形で報われ、ファンとしては胸にこみ上げるものがありました。
イエローカードは年に平均1枚以下。退場はゼロ
意外や意外!
クラブでのプロキャリアにおいてベンゼマは746試合に出場していますが、その間警告を受けた回数はわずかに16。
退場に至ってはゼロです。
確かに僕も何年もベンゼマを見ていますが、警告を受けているシーンはほとんど記憶にありません。
これだけレベルの高いリーグに18年以上いるとは思えません。
フェアプレーの選手なんですね。
まとめ キャリアのピークを見逃すな!!
これまでベンゼマのプレーやパーソナリティについて徹底解説してきました。
大胆かつ繊細なプレーで得点からゲームの組み立てまで幅広いプレーをこなすベンゼマの魅力は分かって頂けたでしょうか?
バロンドールを受賞した今は間違いなく、ベンゼマのキャリアのピークにある時期です。
今日紹介した点を踏まえて、ラ・リーガやチャンピオンズリーグ、そしてワールドカップでも彼のプレーを楽しんでいただければと思います!
以上!最後まで読んで下さってありがとうございました!!!!!